今週の『FTZone!!』は、文藝天国のアルバムでも1曲目を飾る「かがやき」から。mayuのスリーピース、声を細かく刻むflip-flops、歌を使わずビートで掛け合うCwondoを経て、高井息吹の『Wonder Tree』へと続く。
FTZが毎週更新するプレイリスト「New Alternative Music ◤FTZone!!◢」から、11月1日時点のSpotify掲載順で冒頭の5曲を紹介する。
文藝天国 / かがやき
文藝天国が初のフルアルバム『プールサイド・コア』の冒頭に置いたのが「かがやき」だ。haruが歌い、作詞・作曲を手がけたko shinonomeがギターとベースを弾く。
この曲のMusic Filmで監督と撮影を担ったのは、メンバーで色彩作家のすみあいか。もう手紙を届けられない相手を思い、雪原に書をしたためる場面まで撮った。音から入ったあと、映像からもう一度たどりたい一曲。
mayu / さらば太陽
mayuが歌とギター、んoonの積島直人がベース、岸田佳也がドラム。3人で鳴らす軽やかなポップソングに、mayuは「太陽」と、その光だけでは埋まらない心の「空洞」を並べてみせる。
「ふたりの惑星」に続くシングルで、作詞・作曲はmayu自身。曲の足取りの軽さと、変わらずにいてほしいと願う歌との距離が、この「さらば」というひと言に残る。
flip-flops / sweet liar(s)
細かく切り分けた声から始まり、アコースティックギターの弦を指が擦る音が重なる。北海道と東京を拠点にする2人組、flip-flopsは「sweet liar(s)」で、そのどちらの手触りも残した。
聴きどころは声の使い分け。メインの歌にはオートチューンをかけず、周りのコーラスにはピッチ補正と歪みを加えている。同じ声でも、どこに耳を向けるかで輪郭が変わる。
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Cwondo / Pecha Kucha
No Busesでギターとボーカルを担う近藤大彗が、ソロ名義のCwondoで選んだのは、歌のない約2分間。異なる周期で刻むリズムが重なり、ひとつの拍を追っているうちに、別のビートが前へ出てくる。
「Pecha Kucha」は次のアルバムからの先行曲だ。タイトルはにぎやかなおしゃべりを思わせるが、ここで掛け合うのは声ではなくリズム。
高井息吹 / Tick it, Tock it, Turn it True
「地球」の次に「Tick it, Tock it, Turn it True」、そして「ながれていくもの」へ。今週の5曲を締めるのは、高井息吹が9年ぶりに発表したフルアルバム『Wonder Tree』の2曲目だ。
全12曲の録音の舞台は、共同でアレンジを手がけたTaikimenの山あいの自宅スタジオ。高井のピアノと歌のまわりに、打楽器、木管、ハープまで招き入れた。ここからアルバムの頭に戻ると、この曲がどんな流れのなかにあるのかも聴こえてくる。






